九十九里から、テニス上達法を発信中。テニスの基本は足もとから、フットワークを見直せばボディーワークも同時に改善。素晴らしく上達するレッスンを体験してみませんか。

先日の記事”前傾姿勢は動きを悪くする”についてテニス指導に携わると名乗る方から匿名ではありますが、たいへん貴重な意見を頂戴しましたので、ここに紹介します。



「猫背のようにかがんでしまう方もいるので、それはストローク時の回転運動を阻害する」


前傾姿勢を取った時によく見られる姿勢に背中が丸まってしまう、いわゆる猫背の状態を見かけます。このときの股関節は実際には閉じており、下肢の可動範囲が大変狭い状態に置かれており、これでは歩幅を大きくとることもできずに動きが良いとは言えません。


以前ご紹介したnick bollettieriによるキラーフォアハンドの映像にも大変重要なエッセンスがあると紹介していましたが皆さん覚えていますか?この映像の2'48"のところで、コーチが前傾姿勢を取っているのですが、足を広げてお尻を突き出しています。この姿勢こそが下肢の動きを良くすると同時に、体の回転軸をまっすぐに立てるベストな状態と考えいます。


先日のNHKの「アインシュタインの眼」という番組をご覧になりましたか?ゲストに松岡修造氏が出ていました。番組の中では松岡氏のトークが加速して、テニスの指導が始まってしまう場面もありました。そこでも、ボールを待つ姿勢について大変重要なポイントをアドバイスしていました。


  • 足を開いて、そしてお尻を後ろに突き出す

詳しくはここでは割愛しますが、松岡氏が示した姿はnick bollettieriで説明している姿勢そのものでした。この姿勢については詳しくは「DVDで超速マスターテニス上達テクニック」(成美堂出版)で確認できます。


日本人は理想の前傾姿勢が苦手?

日本人は体型的に猫背になりやすく、理想の前傾姿勢を取るのが苦手だとする向きもありますが、はたしてそうでしょうか?私はこの理想的姿勢を相撲での力士の立会の姿勢に見ることで、日本人が苦手とする考えが間違えではないかと思うようになったのです。相撲の立会では力士たちは姿勢を低く構えますが、足を大きく開きそしてお尻を突き出すような形に、松岡修造氏が示した姿勢そのものなのです。そして行司の掛け声とともに勢いよく前に出られるのも正しい姿勢があってこそできるのだと考えるのです。


相撲の他にも日本に古くから伝わるあらゆる武道においても姿勢の正しさが大変強く求められます。これらは古くから伝わるものであり、昔の人は普通に出来ていたとも考えられます。最近は甲野善紀氏らの活動で古武術が見直されてきているので、著書を読んだ方もいることでしょう。姿勢の正しさこそが、人間の動作における無駄をなくし、より効率的に働かせることができるとも言えるのでしょう。現代人の姿勢の悪さはもしかすると、椅子やソファーに座る等のライフスタイルの欧米化によるものかもしれません。交通機関の発達によって、歩くということ自体機会が減ってきたせいかもしれません。


筋力がないから出来ない?できないと思うからやらない?

先の匿名のテニス指導の方は、筋力の劣る初中級者、女性には低い姿勢を取るのはつらいだろうともコメントされています。全くその通りだと思います。極度な低姿勢はレクレーショナルなテニスには必要ないでしょう。しかし正しい姿勢を取ること、適切なフットワークを行うことは、力の弱いシニア、女性にとってとても重要なことなのです。正しいフットワークがあってこそボディーワークが発揮できるのです。そのフットワークを重要視しないために、多くの女性、シニアプレイヤーが上体の動きにばかり目を奪われて、手打ちスイングになり、テニス肘という障害を抱えるようになっていくのを目にします。指導者が正しい目を持って指導していれば、このような状況はもっと少なく出来たかも知れません。上達のためはもちろん、健康のためにも正しく体を使ってより楽しいテニスを実現してほしいと感じます。

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