
ガットのテンションが低いとガット本来のパワーが生かされてボールはより遠くに飛ばせるという話が広く一般に信じられているが、これは全くのウソである。ガットにパワーがあるという言い方自体、まるでガットそのものが仕事を発生するエネルギーをもっているかのようで、これは運動力学的にまったくもってありえない話である。あるとすれば、ガットがボールを弾き返すときにいかにエネルギーロスを生じないか、プレイヤーの力を上手くボールに伝達できるか、その2点のみだと私は考える。ためしに同じモデルのラケットに1本は40ポンド、もう一本は50ポンドでガットを張り、同じようなスイングでボールを打ってみたところ、ボールの飛ぶ距離には顕著な差は現れなかった。このことはアメリカの権威あるTennis AboutのページでもUnited States Racquet Stringers Associationのレポートを引用して、低いテンションがボールの飛びにもたらす影響はほんの僅かだと説明している。またローテンションがボールを遠くに飛ばせると感じるのは、ボールがガットの上に乗っている時間が長くかつ、ラケットが上向きのスイングをしているためとも説明しています。確かにローテンションで張ったラケットでは、ボールがガットに乗っている時間が長いことを体感でき、またスピン量もハイテンションのラケットよりもより多く掛かることが確認できる。一方、プレイヤーのスイングタイプによっては、ローテンションによるボールのガット上の接触時間が長いほうが上手くエネルギーを伝達できるケースがあるのも事実である。このためローテンションほどボールの飛びが良いという話は、特定のタイプのプレイヤーには当てはまる話だろう。
テンションが高いほうがボールのコントロール性が良いという話もある。これは、ボールがガット面とコンタクトした瞬間からリリースするまでの時間が短いほど、ラケット面からボールへ伝える力のベクトルのブレが小さくなり、結果としてコントロールが良くなると考えられる。またボールと接している時間が短いほど打球感が良いと感じられ一部のプレイヤーにハイテンションが好まれる一因ともなっている。
あるショップで55ポンドで張りのお願いをしたところ、硬すぎるのでテンションを下げたほうが良いと言われたことがある。しかも自分のプレーを見たことも無い一見の店員に言われたのである。でも、上記の原理を理解したうえで自分の求めるプレーと実力を正確に把握できていれば、テンションの最適解を求めるのに迷うことは無いだろう。もっとも、このショップでの指定テンションに対する張り上がりの実力を私は知らなかったので、オーダーとしてはどうでも良かったのかもしれない。出来れば同じショップで同じストリンガーに張り続けてもらうのがベストなのだが、運の悪いことにそのショップが休みのときにガットが切れてしまうことがあるものである。
ガットのテンションを考える上でご参考まで
テンションが高いほうがボールのコントロール性が良いという話もある。これは、ボールがガット面とコンタクトした瞬間からリリースするまでの時間が短いほど、ラケット面からボールへ伝える力のベクトルのブレが小さくなり、結果としてコントロールが良くなると考えられる。またボールと接している時間が短いほど打球感が良いと感じられ一部のプレイヤーにハイテンションが好まれる一因ともなっている。
あるショップで55ポンドで張りのお願いをしたところ、硬すぎるのでテンションを下げたほうが良いと言われたことがある。しかも自分のプレーを見たことも無い一見の店員に言われたのである。でも、上記の原理を理解したうえで自分の求めるプレーと実力を正確に把握できていれば、テンションの最適解を求めるのに迷うことは無いだろう。もっとも、このショップでの指定テンションに対する張り上がりの実力を私は知らなかったので、オーダーとしてはどうでも良かったのかもしれない。出来れば同じショップで同じストリンガーに張り続けてもらうのがベストなのだが、運の悪いことにそのショップが休みのときにガットが切れてしまうことがあるものである。
ガットのテンションを考える上でご参考まで
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