九十九里から、テニス上達法を発信中。テニスの基本は足もとから、フットワークを見直せばボディーワークも同時に改善。素晴らしく上達するレッスンを体験してみませんか。

今回は「テニスの悩みに勝手に回答」シリーズその○○です。テニス雑誌に掲載されている読者のテニスの悩みに、勝手にコメントしていきます。

 Q。ファーストもセカンドも3割しか入らない。
 A。普段の力の半分くらいで打つ。回転系のサーブを覚える

 なるほど、確かに、サーブを悩んでいる方にとって、ある特定の状況においてはこのアドバイスは有効かもしれません。
でも仮にこの質問者が非力で(雑誌には40歳代女性と記載)なかなかネットを超えないような状況だったら。普段の力の半分でサーブを打っても、ボールはネットにすら届かないでしょう。また回転系のサーブ特にスライスを覚えるのにはボールの右側を擦るとアドバイスしているのですが、これとてラケットスイングがスムーズにできていることが前提条件になってきます。

 これまで、サービスの安定していない方を指導してきて気がついたのが、足の動きが緩慢に行っている人ほど、サービスの安定性が悪い、打ち終わった時の上体が崩れやすいということを見つけたのです。



ここにサービスを打つ前と打った後の足の向きを図に示しました。打つ前に足を引きつけたり、そのままだったりとありますが、向きに関しては大体の方がこのような足になっているかと思います。サービスを打つ前にはベースラインに対して横向きになっていて、打ち終わった時には、足はネット方向に向いているというように。足の向きの切り替わりがゆっくりの人ほど(すり足の状態になっている人ほど特に)、ラケットスイングが遅くなり、サーブの威力も上がらなくなっています。無理にサービスのスピードを上げようとすると上体または腕力に頼ってしまい、スイングがさらに不安定になっていくようです。その結果サービスの確率も悪くなってしまいます。
 このような場合に、足の向きに切り替わりを出来るだけ瞬時に行うことだけ注意してもらうと、驚くことにサービスがほとんどミスなく入るようになってしまうのです。さらに驚くべきことに、打った本人がこれまでに経験したことのないスピードのサーブがいとも簡単にぽんぽん打てるようになってしまったのです。

 では、たった一つのヒントでなぜこのように劇的な変化をもたらしたのかを人間工学の観点から検証してみましょう。

上体の回転は腰椎(背骨)で起きるのでは無い

サービスを打つとき、ラケットをスイングさせるために、利き腕を後方から前方へと振っていくのですが、このとき上体を捻った状態からひねり戻すといった表現が使われるかと思います。その時の状態の捻りとは腰椎の部分ではほんのわずかな角度しか捻られていないのです。(別記事にて詳細に報告済み)
 実は骨盤から捻られているのです。その骨盤の向きはというと、股関節からつながった足の向きと密接に関連付けられているのですね。この足の向きと膝の屈伸の程度によって股関節の可動域は自在に変化し、上体のひねり〜ひねり戻しといった可動範囲でさえ制約しているのです。
 ここで最初の足の向きの切り替わりのタイミングが遅い方の場合に戻ってみると、この方の場合足の向きの切り替わりが遅いことで骨盤の回転つまり上体のひねり戻しもゆっくりとした動作になっていて、その結果ひねり戻しのエネルギーをラケットスイングに生かすことができていませんでした。そのため実際には上腕の筋肉を使ってラケットを振っていたわけです。
 一方、アドバイスに従って足の切り替わりを瞬時に行うと、骨盤の回転が速くなり当然上体のひねり戻しもよりスムーズに素早く行うことができるようになります。そうなればしめたもの、上体のひねり戻しのエネルギーをラケットスイングに十分に生かすことができ、腕力に頼ることなくごくごくスムーズなシンプル&ナチュラルなサービス動作が実現するのです。
 その結果、見違えるようなサービスが打てるようになってしまったのでしょう。私のコーチング経験から、このアドバイスが有効な方は結構いらっしゃいます。
もし、サービスの確率が悪い、もっともっと速いサービスを打ちたいと悩んでいる方は一度足元からの見直しをしてみてください。

雑誌の解説記事ではキックアップの力を利用なんていう技術解説もありますが、トッププロのように高く飛びあがって打つのは正直相当難しいものです。ほんの少しのジャンプをきっかけにして足の向きを瞬時に変えてあげるだけで、サービスは見違えるほど良くなります。これならば膝の力は要さないので誰でも実現できますね。是非お試しください。


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