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以前JOP(*1)一桁台同士の男子シングルスの試合を横浜のテニスクラブで観戦したときのこと。

両選手の打ち合うボールはネット上では高くそしてベースライン間際で急速に落下し、バウンド後は高く跳ね上がり、相手をベースライン後方に釘付けにしていたことがとても印象的でした。一般的にはどうしても速いボールに目が奪われがちになるものです。そして自分がプレーをするときに相手よりも力強いボールを打とうとついつい力が入ってしまいます。このようにして打ったボールは高低差の少ない素直な軌道を描いて飛び、相手にとって受けやすい、予測しやすいボールになり、簡単に返されてしまいます。またネットすれすれを狙ってネットミスを招いたり、ボールが浅くなってしまうことさえあります。試合を自分に有利に進めるために必要なボールは前述のプロの試合にもあるように、深いボールだということが一つ言えます。ここで、深いボールと浅いボールの特性についてまとめます。
1)深いボール



左側のプレイヤーが打ったボールが相手コート深く入ったとき、右側のプレイヤーはベースライン後方から打たされることで返球できるエリアが上の図のように限定されてしまう。左側のプレイヤーのカバーする範囲は狭く、動く距離も短くて済む。右側のプレイヤーはベースライン後方から打つことので左側のプレイヤーへ返球する距離も長くなり、ボールが浅くなってしまう可能性が出てくる。

2)浅いボール



 右側のプレイヤーにとって浅いボールは相手コートに対して打てる範囲が広く、チャンスボールとも言える。相手コートまでの距離が短いので、相手に時間を与えることなく角度をつけたボール打つことで、相手の届かないところへボールを打つことが容易になる。左側のプレイヤーにとっては守るべき範囲が広くなり、たとえ追いついても走る距離が長いため体力の消耗も激しい。

ボールの速さよりも深さをコントロールすることで、相手の攻めるチャンスを奪い、チャンスボールを得る可能性が出てきます。


速い球より、深い球を打て。それは相手にとってきっと不快球に違いない

*1)JOPランキングは2006年4月1日にJTPと統一され、JTAランキングシステムとしてスタートしました。
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